研究発表会の授業をご紹介します
公開日: 2021年2月7日日曜日
いよいよ令和2年度研究発表会の申し込み締め切り1週間前となりました。
今年度行う授業の概要をご紹介したいと思います。
今年度は6年生を担任しておりますので,教科書の内容は全て終わっています。
ですので,今回の内容は,小学校6年間の学習内容を総動員して課題解決を進めていく,小学校の総まとめと,中学校での学習への接続を意識したものとなっています。
領域は私の大好きな図形領域で,オリジナルの10時間単元を作りました。
では,さっそくご紹介したいと思います。
まず,子どもたちに折り紙を2枚配ります。そして「2枚の折り紙を重ねた状況を使って問題を作りましょう」と投げかけます。すると,子どもたちは,角度や面積,形に関する問題を色々と作り出します。そしてその問題を解き合い,解き方や,自分の考えを発表し合い,共有していきます。これを第1時~第4時で行います。子どもたちはこの時間の中で,「合同」「拡大・縮小」「対称」「角度」「辺の長さ」「面積」など6年間で学んだことを活用しながら復習すると共に,図形を手元でも念頭でもしっかりと操作しながら図形の世界に浸ることができます。紙面の都合上ここには詳細は書きませんが,発表会にご参加の方はこれらの授業の様子を動画サイトで見ていただくことが出来ます。
子どもが作った問題の例:「あ」と「い」の角度の和を求めなさい
次に,第5時では,子どもが作った問題から以下の問題を選んで提示します。
問題「xの角度を求めなさい」
三角形の内角の和(5年生で既習)と対頂角が等しいこと(4年生で既習)を使えば,意外と簡単に解くことが出来ます。
本学級では,さらに「はみ出した三角形が全て拡大・縮小の関係になっている」ということに子どもたちが気付き,「どんな重ね方をしてもはみ出した三角形は全て拡大・縮小の関係になっているのか」という新たな課題を見いだし,記号を使って論理的に証明することができました。ただ重ねただけなのに出現するこの現象,先生方もちょっとびっくりじゃないですか?
さらに,「長方形の場合はどうなるのか」という問いから「正方形以外の図形を重ねた場合,はみ出した三角形は拡大・縮小の関係になっているのか」という課題を立て,第6時ではさらに研究を深めていきました。正に数学的活動そのもの。数学的世界の中でグルグル回ってます。先生方は,長方形やひし形,台形を重ねた時どうなると思いますか?同じような現象は起きるのでしょうか。ぜひご自分で考えてみてください。ちなみに,これらの授業の様子も研究会にご参加の皆様には動画サイトから公開されます。ちょっと興味が沸いてきましたか?
第7時では,さらに他の子どもが考えた問題を提示しました。以下のような問題です。
問題「重なった部分と,青い図形の面積の比を求めなさい」
中学校の問題でありそうですね。状況としては,一方の正方形の対角線の交点と,もう一方の正方形の頂点を重ねた時にどうなるかです。
結論を言うと,常に1:3になります。不思議ですね。もちろん証明可能です。そして子どもたちは折り紙をグリグリ操作しながら対話し,見事に証明まですることが出来ました。この授業も研究発表会の参加者の皆様には動画サイトから見ていただけます。
さて,ここからが研究発表会の本番です。ここから先,子どもたちはどんな発想で学びを進めていったと思いますか?先生方だったらこの先どうしたいですか?本学級の子どもたちは,拡大・縮小の問題で形を変えて追究した経験から,この面積の問題でも形を変えて追究していきました。長方形の場合はどうなるでしょう?正三角形の場合は?気になりませんか?
子どもたちは豊かな操作活動と豊かな対話を通して,操作と論理を往還し,粘り強く数学の世界を探究していきました。動画では,グループでの話し合いや,かすかなつぶやきなどもテロップ表示し,子どもたちの細かい気付きの様子まで伝わるように準備しております。ぜひ授業動画をご覧いただき,単元を通した子どもたちの学びの姿を見ていただいたうえで,研究会にご参加いただき,算数の授業作りについて先生方と語り合えればと思っております。
研究発表会の参加申し込み締め切りは2月14日(日)です。ぜひご参加をお待ちしております!
令和2年度熊本大学教育学部附属小学校研究発表会
令和3年2月20日(土)
Zoomによるオンライン研究発表会(各教科等の分科会・全体提案・講演)
「申し込みURL イベントペイより」
URL:http://u0u0.net/1ivW(申し込み締め切り日…2月14日(日))
※ お申し込みの際には,携帯電話キャリアメールのアドレスは使用せず,その他のアドレスのご登録をお願いします。
また,本校ホームページからもお申し込み可能です。
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