対称の授業④

公開日: 2019年1月17日木曜日

対称の授業第5時です。
前時である第4時は点対称な図形の作図の仕方を色々考えさせました。
前々時の様子はこちらをクリック

さて,様々な作図の仕方を考えた子どもたちは,発表する気満々です。
考えた作図の仕方を発表させた後,必ずその作図はどんな根拠を基にして考えられているのかを問いました。子ども達は前回紹介した「学びの足跡」に残された点対称な図形の特徴を根拠として述べていきました。

まずは、うららさん(以下全て仮名)が「図形を1つかいて180°回転させたものをくっつける方法」を発表しました。


次は,もえこさんが「ある図形の辺の長さと角度を測って,合同な図形をかいてくっつける方法」を発表しました。



続いて,こうたろうくんは「対称の中心から対応する頂点までの距離を測って等距離に点を取っていく方法」を発表しました。

さらに,ゆうこさんは「対称の中心を通る直線をかいて端を結んでいく方法」を発表しました。


こうたくんとゆうこさんの方法は「似ている」という発言が聞こえたので,2つの作図方法の違いについて確認する時間を取りました。

ここで,あいこさんは「長方形(平行四辺形)に図形をくっつけていく方法」を発表しました。

そこで,あいこさんの方法によって私が次のような図形を黒板にかきました。

しばらく子どもたちは「点対称な図形がかけている!」と言っていましたが,次第に違和感を口にする子どもが出てきました。
そこで「点対称な図形かどうかを確かめるにはどうすればよいだろうか」という課題を設定しました。
子ども達は次のような対話の中で様々な証明を行うことができていました。



りえ :トレーシングペーパーで写して,180°回転させて重なったら点対称なのかなって。で,こうして180°回転させたら・・・。
たかし:やっぱり重ならないね。
りゅう:僕はね,真ん中の線で切ったんだよね。もし点対称だったら2
つの図形が合同になるって前に誰か発表してたよね。やってみ
たら重ならないんだよ。だから点対称じゃないと言える。
さく :私は長さに注目したんだけど,ひっくり返して重なるってこと
は長さも同じでしょ?測ってみたらここの長さが7.3cmで,
こっちは5cmだったんだよね。だから点対称じゃないよ。

グループで考えさせた後,全体で発表をさせました。
りえさんは,トレーシングペーパーで写し取ったものを180°回転させて重ねることで点対称ではないことを操作的に証明しました。

まこと君は,対応する頂点同士を結ぶと,対称の中心を通ることを使って,この図形の場合は対称の中心を通らないから点対称ではないことを証明しました。


まだまだ様々な証明方法がありそうな雰囲気でしたが,ここでタイムアップとなりましたので,次時で他の証明方法を発表してもらうことにしました。

子どもたちは本時を通して,様々な点対称な図形の作図方法を知るだけではなく,作図方法の根拠を明らかにすることで点対称な図形の特徴をとらえ直すことができました。また,考えた作図方法について「本当に点対称な図形になっているのか」とたちどまり,批判的に見ることによって数学的な見方・考え方を働かせて証明し,点対称な図形についての理解を深めることができました。
板書はこんな感じでした。



本時の様子は、2月8日(金)の本校の研究発表会において販売されるDVD紀要(各教科合計20本以上の授業ダイジェストとおすすめ教材紹介が入って1000円!)に授業ダイジェストとして収録されています。ぜひお越しいただき,子どもたちの生の対話の姿を見ていただければ幸いです。



次回は、次時に子ども達がどんな証明を発表したかをご紹介します。ちなみに,証明方法が10以上発表されて1時間まるまる使ってしまいました。(笑)

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