わり算の世界を広げよう 「問題づくり」をすることのねらい

公開日: 2024年7月1日月曜日

 今年度もよろしくお願いいたします。


算数科の津川です。今年度は5年生の担任をしています。

早速ですが、5年生の子どもたちと算数の授業をしていると、解き方を重視した学習法略の話をよく聞くようになりました。

一番最初の整数の学習では、10倍した時や10分の1倍した時の小数点の操作を「100倍だから2つ分ずらすよ」など、手続き的な言葉もたくさん聞こえてきました。意味を問うと、立ち止まって「どうしてかというと・・・」と考え始める姿がありました。

これらの考えを正解へとたどり着くために、1つの学習法略としてもっておくこともできると思っておりますが、その手続きの意味を考えずに使っていると、これから新しい概念に出合ったときに既習事項を使って学び進めることが困難になってきます。

そこで、

高学年だからこそ、自ら行った記号的処理に意味をもたせて考えるべきなのではないかと考えました。

現行の小学校学習指導要領から、「算数・数学の学習過程のイメージ」通称「ぐるぐるの図」において、今回の記号的処理に意味付けを行うことを考えると、「活用・意味付け」にあたるD1になります。ここを子どもたち自身で辿ることができないかと考えました。そのために目をつけたのがAの「数学化」する活動です。今、教室の前の廊下にはこのような道具が揃っています。

教室前の廊下

ここにある道具は教科書の紙面にあるような状況を子どもたちがつくることができるように準備したものです。

中には、子どもたちが他にも「こんなものが欲しい」というようなものがあれば、随時追加できるようにしています。

この中で子どもたちは問題づくりに取り組んできました。

このような環境で問題づくりを行うからこそ、小数の概念に触れ、また問題解決から得られた結果が正しいのか、これらのものを触りながら確かめることができるようになるのではないかと考えいました。

また、問題づくりをただ行っていては、2年生や3年生の学習内容の問題が基本的に多くなってしまいます。

それは、ごく普通のことで、子どもたちのかけ算やわり算のイメージは「1皿にチョコレート3個があります。3皿分だとチョコレートはいくつありますか」や「12このチョコレートを3人で分けます。1人分は何個になりますか。」などの同数累加を想起しやすい、分離量を取り扱った問題と張り付いているからです。

そこで考えたのが問題を蓄積する、グルーピングマップの役割をもつ「わり算マップ」です。このマップを活用することで、わる数に小数を入れ問題づくりをしてみるなどの問題づくりの視点が子どもたちに入ってきます。

この問題づくりと「わり算マップ」による数学化を両輪に据えることで、課題解決の結果を子どもたちが、ものにかえるなどして、自らの記号的処理を実感を伴って理解できるようになるのではないかと考えました。

次回のブログでは、「かけ算の世界を広げよう」の学びから、子どもたちがどのように問題づくりを行いながら、また、どのように「かけ算マップ」を構成してきたのかを具体的にお伝えすることができればと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございました。


算数科 津川

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