わり算の世界を広げよう 小数÷小数の計算について考えよう

公開日: 2024年7月8日月曜日

 この時間では、最初に小数のかけ算での学習経験を活かして、どんなわり算の計算をしてきたのかを出し合いました。

以下の4つが出てきました。

整数÷整数

小数÷整数

整数÷小数

小数÷小数

C「小数÷小数は難しかった!」

C「ここが2.3とか・・・」

C「できなかったんだよね。」

C「紙テープでやったんだけど、何cmを分けるとか。」

子どもたちは小数で割ることについて、前時から引き続き難しそうに感じていました。

そこで、以下の問題を共有しました。


T「4つのうちのどれですか。」
C「小数÷小数」
T「どんな式になりますか。」
C「1.2÷0.2になります。」
ここで、具体的に問題をイメージできるように、何を使って考えた問題か聞きました。
T「この問題で何を使ったかイメージできる?」
C「水を入れる容器を使ってる。」
C「ビンを使ってるね。」
T「0.2Lも同じ容器を使ってるの?」
C「コップを使ってるね。」

このように、何を使ったかをイメージできることで、小数の計算をする際に具体物に戻るためのきっかけを生み出そうと考えました。


子どもたちは、その後それぞれで計算をし始めました。

まだ、なかなか問題に使った具体物を自力での問題解決中に活用しようとする姿は見られませんでした。

全体での話し合いの時間、

まずは筆算を使って計算した考え方を共有しました。

その後、以下のような式が出てきました。

T「じろうくんは、何をしているの?」
C「整数になおしている。」
C「小数点をずらして整数にしている。」
C「わられる数とわる数の両方を10倍しているよ。」

子どもたちの解き方を見ている限り、整数に直す計算方法においてかけ算と混同している子がいるように見取ったので、以下のように立ち止まらせました。
T「かけ算と同じように考えると、商は÷100をしないといけないね。」
C「でも、でも!」
C「かけ算とわり算は違うから・・・」
C「÷100はしなくていいです。理由を言いますよ!」
T「じゃあ、赤の解き方カードにその理由を付け足しましょう。」

ここでいう赤のカードとは、問題カードのことです。
問題カードは3段構成にしています。
1枚目:青カード 問題カード
2枚目:赤カード 解き方カード

この時間では、このように除数と被除数の双方に同じ数をかけても商は変わらないことをまとめる姿がありました。

3枚目:黄色カード 答えカード
黄色カードは以上のように単位を含めた答えを書くようにしています。

この赤カードを書いていく中で、実際に水を組んで試してみる姿やLますを用いて考えてみる姿も見られてきました。

C「100倍しても1000倍しても答えは何をしても変わりません。」
ここで、100倍したパターン、1000倍したパターンで計算し直してみました。
C「1.2と0.2は、小数だから0.2が何個分で1.2になるのかと一緒だから、数が大きくなってもその数が何個分かになってる。」
C「1.2L容器とと0.2Lのカップがあるんですけど、実際にやってみると6杯分になりました。」

初めてここで実際にやってみる手法が単元の中で出てきました。

この後、今回の小数÷小数の視点で問題づくりに取り組ませていきました。

このように、自分でつくった問題をシンキングツールを用いて分類し始める子も出てきました。

子どもたちの問題づくりの様子を見ていると、ほとんどの子どもたちが包含除による問題づくりを行なっていました。手を使って問題を考えることができる枠組みにしたからこそ、等分除の問題をつくりにくい状況にもなってきたのではないかと感じています。しかし、包含除による小数のわり算の問題を解いてきたからこそ、等分除によるわり算の問題との違いにも着目できるのではないかと感じています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

算数科 津川












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