わり算の世界を広げよう かけ算の世界はどのように広がったの?

公開日: 2024年7月1日月曜日

 わり算の世界を広げようの学習をする前に、かけ算の世界がどのようにして広がってきたのかを紹介できればと思います。


子どもたちは次の写真のように、実際にものを触りながら問題づくりに取り組んできました。


写真からもわかるように、ブロックなどを扱いながら問題づくりに取り組んでいました。


この問題については、ブロックを活用していますが、それらのブロックの重さに着目して問題づくりを行なっています。しかし、この問題は整数×整数の形です。


単元の学びを進めていく中で、テープを取り扱った問題や砂の重さ(グランドからとってきていました)や水の量等を取り扱った問題については、小数の倍を扱った問題も出てきていました。




この問題を共有していく中で、子どもたちは
「6.6mの3つ分と・・・」と困っている様子でした。
その3.3倍を表すべく、子どもたちの中にはテープを用いて考えだす子が出てきました。
黒板に出てきて、6.6mを6.6cmのテープに見立てながら、3つ出して説明をしていました。
その子は3倍は説明できたのですが、0.3倍のところでテープを触りながら困ってしまいました。

以下はその後の会話になります。
C「3倍はわかるけど、残りの0.3倍ってなんだろう。」
C「0.3って1mを10等分にしたうちの3つ分だよね。」
C「だったら、、30cm?」
T「何の0.3倍なの?」
C「6.6mか、どういうことだ?・・・」
C「6.6mの0.3倍だから・・・」

子どもたちは小数の小数倍について考えていきました。
そして最後に
6.6mの3倍は19.8m
6.6mの0.3倍は1.98mと確かめ、実際にテープを用いて3.3倍を確かめようとする姿がありました。



このような小数の問題を共有していく中で、子どもたちは「他にも小数を取り扱った問題はつくれるの?」というような問いをもちながら、問題づくりを行う姿も多く見られてきていました。

このように一人の友達の問題を中心課題として取り扱うことで、小数の計算の仕方やその意味について考え、自分の問題づくりに生かしていきます。

ただ、整数×整数の問題ばかりつくっていては、この小数のかけ算の学習で働かせたい見方・考え方は表出してきません。

そこで、数学の世界において統合・発展、体系化を行うためのツールが「かけ算マップ」になります。子どもたちは今回のように意図なしに問題をタブレットの学習アプリ上へと蓄積してきています。その中で、綺麗に整理しているマップの意図をみんなと話し合い、それぞれのマップも整理するように促してきました。

その中で、かけ算の問題と思っていた問題たちが、整数×整数、小数×整数など、さらに詳しく問題を分類できるようになってきました。

子どもがつくったかけ算マップ



そして、
「小数×小数の問題ができていないからつくってみよう」など、具体的に次につくりたい問題の見通しを立てることができるようにしてきました。
こうすることで、問題に含まれる数学を徐々に発展させながら学び進めることができるようになってきています。

このような学び方を経験してきた子どもたちが、次はかけ算の世界を自ら広げていきます。
次からはわり算の学びを紹介していきます。

算数科 津川

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