円の面積1
公開日: 2018年5月28日月曜日
今日は円の面積についての授業を行いました。言わずもがなの取り扱いが難しい学習です。
取り扱いが難しい理由として,円の面積公式を知っている子どもと知らない子どもの認識の差があると思います。
実際,本学級の子ども達の半数が面積の公式を知っていました。
ただし,面積の公式を知っているといっても「半径×半径×円周率」という言葉を知っているだけで,なぜその公式になるのかは説明できないだろうと思い,今回はあえて先に公式を発表させ,その公式がどのようにして導かれるのかを考えさせることにしました。
※一応言っておきますが、普段はこんな「公式ありき」みたいな授業はしません。
まず,円の面積の公式を尋ねると,自信満々に半数以上の子どもが手を挙げ「やっときたか!」というつぶやきも聞かれ,公式を発表したくてうずうずしている様子でした。
1人の子どもに発表させると,「半径×半径×円周率です」と答え,知っている子どもたちは「自分も知ってるよ」と満足気。
しかしここでO君が「なんでそうなるのかが気になるねぇ」と発言しました。この辺りを教師がわざわざ言わなくても出てくるあたりが6年3組の素晴らしいところです。
私がすかさず「なぜこの公式で面積が出てくるの?」と問い返すと,意気揚々と手を挙げていたクラスの半数は「それは分からない・・・」と困ってしまいました。(しめしめ)
ここでM君がちょっと聞いたことがあるんですけど・・・と言って「円を扇形に等分していくと・・・」と語り始め,黒板に図を描き始めました。
しかし,ここまでかいたところで「ここから先はよくわからない」と断念しました。
そこで「この図を使って公式を導くことはできるか」を周りと話合わせました。
しばらくすると「あ~あ!」「なるほど!」という声が聞かれたので,1人の子どもに説明させると,さっきの図に書き込みながら「平行四辺形の底辺は円周の半分とみなして,高さを半径とみなす」「円周=半径×2×3.14と表すと,底辺=半径×3.14」「平行四辺形の面積は半径×半径×3.14とみることができる」と説明することができました。
この説明によって全員が納得できているようでした。ちなみに,この扇型の等分は,メラミンスポンジを円形にしたものを切って模型も用意しました。実際に模型を使って見せると(模型自体はあまりいい出来ではなかったですが)子どもたちの反応はとてもよかったです。
やっぱり実物って大事だな~と感じました。
あくまでも学級の実態によりますが,本学級の場合は,今回のように円の面積の公式から入ったのはアリだったかなと思いました。
ちなみに扇形を1列に並べた図を教師が提示して,下のように違う考え方でも公式を理解することができました。
底辺が等しく髙さが等しい三角形は面積が等しいということを利用する考え方ですね。J君が「例えばこんな時に面積が等しいじゃないですか」と言って下の平行線に挟まれた図を描いたときに「分かりやすい!」という称賛の声が飛び交いました。
公式と図的イメージが結びつくと,公式を使う時に自信をもって使うことができるようになりますね。
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