円の面積3(final)

公開日: 2018年6月4日月曜日



今日は円の面積のラスト投稿です。
円の面積1はこちらから
円の面積2はこちらから

今日の授業では,下の図形を提示し,色のついた部分の面積の求め方を考えました。


子ども達の
「扇形?」「重なってる?」「無駄なところを引けばいいかな」などのつぶやきをひろいながら,学級全体で共有して考えさせました。

考えさせ始めてまず初めに耳に入ったのが「これって0.57かけるやつだよね!」という塾に行っている子たちの嬉々とした発言。
ご存じない方もいらっしゃると思いますが,塾ではこの問題「一辺×一辺×0.57」で面積を求めるように覚えさせられているのです。
やれやれ。「その0.57って何?」と聞いて一回引き戻さないといけないかな・・・と思った矢先に,J君が「でもこれ意味は分かんないんだよな~。使うならこれの意味を考えないとねぇ」という発言が。算数を「ただ問題が解ければいい教科」として捉えない子どもが育っている嬉しさがありました。


さて,今回はなんと6種類もの方法でこの「レンズ型」と名付けた面積を求めることができました。オーソドックスなものももちろん含まれますが,簡単に全部ご紹介します。


①「白い部分が分かればいいんだけど・・・」
 M君が「白い部分」の面積が知りたいのですが,出せずに困っていました。この発言から,1つ目の解法が導き出されました。邪魔な部分を排除する方法ですね。



②「等積変形したらいいんじゃない?」
 うちの学級は等積変形が大好きです。その原因は明確で,求積の授業では必ず手元に図形を配って自由に遊ばせるからです。この体験がとても大切だなと実感したのは最近で,本当にうちのクラスは図形をよく動かすんです。これは図形の念頭操作や複雑な図形の求積につながる重要な要素だと確信しています。今回の等積変形はHさんが考えました。180°の扇形から三角形を引く方法です。



③「図で表したら簡単に説明できるんですけど・・・」
 I君が考えたのは,重なっている部分を残す方法なのですが,その説明がお見事でした!その時使った図がこちらです。

右下のは気にしないでください。
どうですか?一目瞭然でしょう。図で表すことによる説明の伝わりやすさを自覚し,他者意識の高い説明をすることができました!実はI君,5年生の時は説明が自己満足気味だったので,最近の他者意識の向上はとてもうれしいんです。よく頑張りました。

④「ちょっと自分でもよくわからなくなってきたんですけど・・・」
A君が面白い発想で面積を求めたのですが,説明の途中で自分で良くわからなくなったのでH君にバトンタッチして解決しました。この方法,どう考えたか分かりますか?



四分の一の扇形を4つ合わせると円になります。そこから①で求めた21.5cm²の部分の4つ分を引くと,レンズ型の4つ分になります。÷4すれば1つ分の出来上がりです。
友達の考えに耳を傾け,一緒になって粘り強く考える子どもたちの姿がとてもうれしく,しっかりと褒めました。

⑤「表を使ったんですけど・・・」
 この方法は全く思いつきませんでした。でもうちのクラス表も大好きなんです。学びが生かされてるな~と感動しました。これを思いついたAさんの発想も素晴らしいです。

分かりますかね?正方形の一辺の長さが1cmの時はレンズの面積は0.57cm²になります。これを基準として,正方形の一辺の長さを2倍にして2cmの時を考えると,レンズの面積は2.28cm²となり,4倍になります。同じように3倍の3cmは面積は9倍。そう考えると,一辺が10倍の10cmになった時は面積は100倍になるので「0.57×100=57」と求められるということです。

⑥「公式にすると一辺×一辺×0.57ってことですよ!」
最後の1つは割合を使う考え方です。⑤の方法につなげて意見が出されました。ちょっと汚いですけど,ここに書いてあること分かりますか?


正方形を「1」として見た時,①の結果から端っこのいらない部分は「0.215」に当たることが分かります。それが2か所あるからいらない部分は「0.43」に当たり,真ん中の必要な部分は「1-0.43=0.57」となります。よって割合は大きくなろうと小さくなろうと変わらないので,「正方形の面積×0.57」となります。

O君が考え方を説明し終わると,最初に塾で勉強したことをつぶやいたJ君が「先生!これは公式化できるんですよ!」と言い,「一辺×一辺×0.57=レンズ型」という公式を付け加えていました。意味が分かって腑に落ちた喜びが伝わってきました。

今日も予想以上に子ども達が多様な考えを出し合い,活発な話し合いの中で解法を理解することができました。
その中で,等積変形や図や表の活用など,これまでの学習が生かされる場面がたくさんあったことがとてもうれしい授業となりました。6年3組の子ども達は着々と算数の学び方を学んでいることを実感しました。




















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