数の世界を広げよう(数と計算の探究)「99個のリンゴゲームをプロデュース!」6時間目(単元終末)

公開日: 2026年3月17日火曜日

 算数科の津川です。

この時間では、前時(研究発表会の本時)において、最終的に0の扱いをどうするのかが曖昧になっていたのでその解決をした後に、対象の学年に合わせてそれぞれの班でこれまでの単元の中で見いだしてきたカードから最適なものを選び、「99個のりんごゲーム」のゲームセット作りを行う時間としました。

そうすることで、この単元と6年間の算数の学びのまとめを行うことをねらいとしました。

T「この間の問題何だったか覚えてる?」

C「 0で割りました」

T「そう、0で割ったね。で、最初に絶対成り立たないものが出てきたね。成り立たないのは何?」

ここで近くの人と話をする時間を取りました。

C「98÷0の時です」

C「この時は、答えが0だとすると、0 × 0 = 98になるので、これは成り立たないのでだめです」T「これ何をしてたか覚えてる?」

C「確かめ算をしていました」

C「98÷0とかのやつは成り立たないもんね」

T「じゃあ、逆にこの場合成り立つって言うときってあったね」

C「成り立つ…」

C「成り立たない…」

C「成り立つし、成り立たない」

T「どういう時が成り立つって言った?」

C「0÷0」

T「あと1個あったね」

C「98 ÷ 0 = 0あまり98」

C「これ、なんで成り立ってんの?」

C「えー」

C「0×0+98」

C「そうね。成り立つ」

T「◯◯さんが実は自学ノートで、このことを調べてきてくれました」

研究発表会が終わった後、自学で「あまり」について調べてきている子がいたので、その子にその調べた結果を紹介してもらいました。

C「えーと、98÷0は、0あまり98にもできるけど、0より98が大きいので、0÷98ができないです」

T「何の考え使ったかわかる?」

T「あまりってどういう時に成り立ってた?」

C「例えば、7÷6だとすると」

C「7÷6は 1あまり1」

T「あまりの時に言えないといけないことって何?」

C「割る数より余りが小さくないといけないよね」

T「これ何年生やったか覚えてる?」

C「3年生」

T「こうなると、この式は成り立ってますか?」

C「ある意味成り立ってなくて、ある意味成り立ってます」

C「ここは(確かめ算を指して)成り立ってるね、計算上。確かめ算が成り立ってるけど」

C「あまりじゃ成り立ってない」

T「あまりで見ると、成り立ってないね。という事は、あまりで考えるというのは無しということがわかるね」




ここでもう一つの考えを共有しました。この時間では、その考えを振り返りに書いていた子が欠席をしていたため、教師が代わりにその振り返りの共有を行いました。

T「3÷3は何?」

C「1」

T「2÷2は?」

C「1 」

T「1÷1は?」

C「 1」 

T「だから0÷0は?」

C「あ…」

C「1だ…」

C「おおー」

C「これは面白い」

C「うーん…僕は0÷0は、無限だと思う」

T「これは確かめ算だったら?」

C「0×1=0」

C「0×1は、0×1=0で成り立ってる」

C「うんどれでも。どれでも成り立つよ」

T「例えば0÷0が2だったら」

C「0×2=0だね」

C「これも成り立つ」

T「最後ね。◯◯さんが、答えが無数にあるのは答えじゃないって言ったんだよ。その意味わかる?」

T「みんな今まで計算してきたときに答えていくつもあった? 計算問題とかで。」

C「なかったです」

T「今までみんな計算問題って基本答え一つだったよね。無数ある問題とか当たったことある?6+3は9以外のものでやったことある?」

T「計算問題は基本的にただ一つの答えが導かれます。つまり0÷0は成り立ってますか?」

C「いいえ」

C「成り立ってないです」

T「結局、0÷0は?」

C「成り立ってるようで、これ成り立ってない。こっちも成り立ってないから」

T「あらかじめ電卓でちょっと調べてた人がいたと思います 。例えば98÷0は電卓でどうなってたのかな?」

 C「 インフィニティになってました」

C「未定義です」

C「電卓で調べたら、こっちのは未定義ってなっているよ」

T「0÷0は?」

C「0÷0は未定義と違う言葉で、不定形って出てきたよ」

この後、研究発表会の前半で出てきた問いに戻りました。

T「じゃあ÷0が出てできたとき、取り扱い説明書はどうすればいいかな?」

C「例外発動」

C「終わり?」

C「ゲームオーバー?」

C「ゲーム終了?」

C「ゲームリセット?」

子どもたちからは、このままでは続けられないというようなニュアンスが出てきました。

ここからは、それぞれの班に戻ってゲーム作りのまとめを行う時間をとりました。

C2「2が7枚」

C1「4が9…」

C2「全部同じ枚数にしようよ」

C4「これ思ったんだけどさ、1が少ない方がよくない?」

C4「7を多くするとか」

C1「1つだけのカードとか入れるといいかもね」

C4「マイナスはどうしようか」

C2「それでもらったカードがあと2枚増やすやつはどうなった?」

C4「 それをひいて2枚取ると、この後の持ちカードが6枚になるっていうのを一応 書きました」

C4「ん?その後にカードを出したら、あと5枚になるよ?」

C2「元々4枚だからね 元々4枚だから、2枚増やすカードを出した後は、6枚になります。5枚じゃなくて」

C1「 だから2枚引くから 俺ら次 +2枚って」

C4「そうだよね だから1枚出して、+2枚だから、残りは5枚になった。確かに、そのあとは5枚になっちゃう」

T「ところで、演算カードの説明は大丈夫?」

C2「確かに、演算の意味もおさえとかないと」

C2「かけ算とか引き算とかわり算のことを演算というよ」


この時間の最後に、この班ではこのような取り扱い説明書を作成していました。途中で話が出てきていたような+2枚カードは上から2つ目にルールとして存在しているようです。


この後、振り返りを書く時間をとりました。振り返りのいくつかを紹介します。


この子は、研究発表会当日欠席をしていたため、この時間で考えている問題について、一生懸命友達に話を聞きつつ理解をする姿がありました。最終的に答えが複数あるのをおかしいということに着目して振り返りをまとめています。


98になるとい理由からスタートし、どうしてそれではダメなのか、この1時間の流れがわかるように振り返り、まとめている姿もありました。この場合の0について、リセットカードと名付けているところも素敵だなと思っています。


 途中で出てきた、あまりに着目をして考えている姿もあります。前回の授業の後、自学で調べてみる姿や、この単元の中でも負の数について自分で探究する姿が見られました。中学校の接続において、新たな数を自ら授業で得た興味をもとに、調べ始める姿というのも多く見られています。しっかり価値付けていきたいところです。

友達の考え同士を結びつけながら、振り返りにまとめている様子もあります。


目の前で話し合ったことでわかった事実とそこに紐付く、自分の感情も一緒に振り返りに表れるところがこの算数図日記のいいところだと思っています。これにより、数学的価値を実感することがよりできやすくなると思っています。
「今までの中で1番面白い式」という言葉が何より嬉しかったです。
子どもたちが単元の中で自ら数を発見し、学び進めてきたからこそ、それぞれの数や式についての面白さを実感することができたのではないかと思っています。

この単元はこれで終了になります。そして、この2年間共に算数を学び合った子どもたちとの学習を一度終了になります。


最後にお読みいただきありがとうございました。
また、今回の「99個のりんごゲーム」に携わっていただいたすべての先生方に感謝申し上げます。このゲームは学習内容によって、どの学年でも行うことが可能です。この実践を土台にして、さらにブラッシュアップした実践をまた考えていこうと思います。

算数科 津川





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