「つまようじタワーを設計しよう!」5時間目(R6年度研究発表会に向けて⑩)

公開日: 2025年2月11日火曜日

 算数科の津川です。

 この時間は、つまようじを用いてつまようじタワーを作り上げていきます。

 ただ、最初から本番用のつまようじタワーを用いて作り始めると、活動のイメージがつきにくいと考えたため、練習用に作ってみる時間にしました。

 実際に作るには様々なルールも存在するので、子どもたちにも提示したスライドを基にして、今回はその条件を含めて紹介していきます。


 つまようじはそのまま用いるのではなく、その両端を切り取って使うことになります。
およそ、つまようじのこけしの部分(写真右側)と尖っている部分の根本(写真左側)を切り取ることで接着するための材料が完成します。(およそ1cmずつ切り取られることになります。)




 今回はハサミを用いて切り取っていったのですが、このように大きめの袋の中で切り取ると切り取った先が飛んでいかずに安全に切り取れることも共有していきました。





 このように、ボンドは塗りすぎなくてもいいこと、作るタワーは三角柱のモデルタワと、それぞれの班のオリジナルタワーの2つであることを改めて確認していきました。この写真からも分かるとおり、下にはクッキングシートを敷いてあります。クッキングシートは木工用ボンドが接着されず、線を描き込むことも可能になります。

それぞれの班(4人班)には以下の材料を配付しました。
・練習用つまようじ(50本)
・クッキングシート(20cm×30cm)を3枚
・木工用ボンド50mlを2つ
・つまようじを切るとき用の袋を1袋
・カラーマーカーペンを2本

ここから、この時間の様子をお伝えしていきます。

授業の始めの時間は、上記のスライドを用いて作り方をおさえていきました。
そして、まずはモデルタワー(三角柱)を作ることを共有して、それぞれの班で作り始めていきました。

班での活動の様子です。
C「まずはつまようじを切らなきゃね」
C「全部の長さがバラバラだよ」
C「2本だけ同じ長さじゃないかな?」
C「ここをくっつけていこう」
C「三角柱って言ってもどれが三角かわからないよね」
C「こうかな?(くっつけてみる)」
C「残りのつまようじも切るね」
C「ここから立てていくよ」
C「高さが違くない?」
C「全部同じ長さにしたいよね」
C「同じ長さのつまようじを使おうよ」
C「先生、バラバラになりますよね?」
T「どうすればいいと思う?」
C「ペンで描いてみようかな」
C「(高さの部分ができて)上に乗せてみて」
C「このつまようじだと短いよ」
 このように、つまようじの長さに着目して、三角柱を作るために高さを揃える必要があることの大切さを考える姿がありました。




C「なんかななめになってないかな?」
C「この形で合ってるかな?」
 真っ直ぐに建てたいという気持ちから、つまようじを接着するときの角度に着目する姿もありました。

C「あってる、あってる」
C「意外といいよ」
T「綺麗にできたね」
C「正三角形になってるかな?」
C「ここの部分持ってて」
C「同じやつを作って重ねていけばいいんじゃないかな?」
C「別のシートに新しいのを作ろうよ」
T「先生これどうやって乗せますか?」(三角柱の上の面を指す)
T「一度乾いてからでも大丈夫だよ」

C「次はオリジナルタワーを作ろう」
C「マンションの形だよね」
C「コの字型だよね」
C「縦が2と2で、横が3になるかな?」
C「もっと縦を出した方がよくない?コの字型だよ」
C「つまようじが足りないなあ」

 授業終盤には、三角柱のモデルタワーを作り上げた班が多くなってきたので、自分たちの班のオリジナルタワーを作り始める班も出てきました。







 他の班では、このように一度クッキングシートに作りたい形を描き込むことで、その土台を設計する班も出てきています。

 設計図に関しては、この土台だけでなく立体的に見取り図のような形で描いている班が多かったようにも感じました。


この時間の算数図日記です。
 他の班においても、組み立てる際に長さが揃わなくて困っているという班がありました。
その中でも、下の振り返りのように、長さを揃えないと組み立てることができないので、長さが揃うように工夫しながら組み立てる班もありました。子どもたちの活動の様子を見ていると、「それぞれの階の形が同じ」という視点に立った時に、下の振り返りの図のような形になるかもしくは、同じ三角柱を次々に組み立てていく形(2階部分からそれぞれの三角柱の底面の辺が二重構造になってしまいます)でのずれが出てくる可能性があるために、モデルタワーは2階部分まで作ることで、その構造のずれをなくすことを考えています。




 一度作ってみたことで、三角柱の構造に立ち止まり、「三角柱(高さの部分)は弱いのではないかと考える子も出てきています。



 この振り返りも作ってみたことで改めて子どもたちが実感したことですが、辺が多い方が構造上倒れにくいことを考える子もいます。




 最後に、底面の形が二等辺三角形になった子に振り返りです。この子に話を聞いてみると、正三角形を作ろうとしたけれど実際は二等辺三角形になってしまっているようでした。このように三角柱の底面どうしが合同でなければならないことを考える発言も出てきているところです。

 次の時間は、これらの困りごとや気付きを基にして、角柱の図形の構成要素に着目しながらオリジナルタワーを本格的に作っていく時間にしていきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

算数科 津川




  • ?±??G???g???[?d????u?b?N?}?[?N???A

0 件のコメント :

コメントを投稿