「つまようじタワーを設計しよう!」4時間目(R6年度研究発表会に向けて⑨)

公開日: 2025年2月11日火曜日

 算数科の津川です。

 この時間では、前回の続きを行うのですが、まず、円柱の作り方で困っている班があったので、その作り方をみんなで考えるところから始めていきました。

始めに、前回のブログで紹介した振り返りを書いた子にその振り返りを読んでもらいました。



C「あー」

T「昨日の展開図はどんな形でしたか?」
C「三角形と四角形だった」
C「こんな形になるよ」


C「こんな形になったんだけど」

T「円が小さくなったってこと」
C「そう、足りなかった!」
C「逆に横の長さが足りなかったんだけど・・・」
C「それは、ここの円周の長さを使えば・・・」
C「円周の長さがわからないと、面の長さがわからないから・・・」
T「円周の長さってなんだった?」
C「直径×3.14」
T「3.14って?」
C「円周率のことだった」
C「円周の長さを測らずにやったら、足りなくなった」
C「横の長さが足りなかったんだね」

ここでは円周の長さとどこが同じ長さなのかはしっかりと共有することはしませんでした。一度円柱を作ってみる中で、円周の長さはどこと一緒なのかを確かめてほしいという思いがあったからです。
円周の長さという見方が表出したところで、子どもたちは一度円柱を作っていきました。

ここからは、班での活動の様子をお伝えします。

C「9.42になるかな?」
C「これできるかなあ」
C「一回円の部分を切ってみない?」
C「円の部分が側面とつながらないから切ってみたほうがよさそうだよね」
T「できた?」
C「円がつながらなかったから、一度切っています」
 円周の長さを計算したのちに、長方形の横の長さを考えてを作ったものの、円と上手く繋がらずに分離した展開図になってしまうというところでした。


他の班の様子も見ていると、


このように角柱の時のように側面を四角柱のような形に折り曲げながら円の底面に合わせようとして、中々大きさが合わずに試行錯誤する姿や、

この写真のように円の底面に沿って側面を組み立ててみると長さがまだ足りないことに気付き、円周の長さを求める計算にもう一度立ち返りながら側面を付け足していく姿もありました。

 作ってみたい形をイメージしてその形を目指して作ってみる活動が、底面の周りの長さと側面の底面に接地している部分の長さの関係についての理解を深めているように感じました。

この後、全体でどのようにすると円柱を上手く作ることができるかを共有していきました。

T「側面の縦の長さと横の長さはどっちが大切だった?」
C「横です」

ここから、円の半径の長さが3cmのときの側面の横の長さを実際に計算してもらいました。

ここから、どの円の大きさだったら円柱を作りやすいか目を向ける姿も出てきました。

C「円の直径は、10cmの方が計算しやすいよ」
C「5cmでもいいんじゃない?」
C「それだとコンパスで2.5cmを作らないといけなくなるよ」

 円柱の作り方を共有したところから、もう一度円柱を作っていく班やオリジナルタワーの角柱を作っていく班と分かれていきました。
 この時間に子どもたちにA3の大きさの設計図も渡しました。
カラー画用紙でタワーの模型を作りながら、この設計図にも作りたいオリジナルタワーを描いていく姿がありました。

 このようにマンションの形を想起している班は、これまでの角柱の作り方を想起しながら作り上げる姿がありました。

この時間の算数図日記になります。

 どこの部分とどこの部分の長さが対応しているのかをまとめる姿がありました。


 実際に様々な形を作っていく中で、揺れに強い形について対称性にも着目しながら考える姿もあります。

 次の時間はいよいよ、今までの経験を基にして、つまようじを用いてタワーを作り始めていきます。


最後までお読みいただきありがとうございました。

算数科 津川
 





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