数のまとまりをつくり出そう 第1時

公開日: 2025年10月26日日曜日

 算数科の内田です。今回は、かけ算(1)の実践の前半部分についてお伝えします。

 まず、本実践の単元名は「数のまとまりをつくり出そう」としています。これは、本単元で意識することは、「数のまとまり」という既習や「多様な解決方法」であるという思いからつけた単元名です。そして、本単元を経て、6~9の段の乗法九九の構成そのものをたのしんでほしいと思っています。

 イメージとしては、「かけ算(1)」は日常の事象のぐるぐる。「かけ算(2)」は数学の事象のぐるぐるです。(※そのスムーズな移行として、かけ算(1)の単元末で3×15を扱います。)

 そこで、第1時で扱う事象は、バラバラな状態のお菓子の数を数える場面にしました。バラバラな状態にすることで、「まとまりをつくること」や「並べること」を大事にしたかったからです。

「お菓子を箱に入れてプレゼントしようと思うんだけど、いくつあるか分からなくて…」と言いながら、イラストを見せると、「クッキーが多い」「多すぎて分からない!」などの声が聞こえました。「もう何個か分かったでしょ?」と言いながら、途中で見せるのをやめると、「ぐちゃぐちゃだから、数えるのが大変!」という反応が返ってきました。

提示したイラスト

 このような言葉とやり取りしながら、めあてを「数えやすいまとまりにできるかな?」と設定して、アプリで提示したものと同じものを配付しました。(お菓子のカードは1枚ごと動くようになっています。)

 予想通り子どもたちのほとんどは5か10のまとまりをつくって数えていました。その中で、クッキーを並べて数えている子どもの考えを見取り、全体で交流していきました。

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(10のまとまりで数えている考えに対して)

C:あ~10のまとまりね。同じだった。

C:やっぱり10のまとまりだよね。10と10で20こだった。

C:ぼくは5のまとまりにしたよ。

(5×4に並べて数えている考えに対して)

C:並べてる!

C:5+5+5+5で20だ。5のまとまり、同じ。

ゆみこ:そこに2のまとまりもあるんじゃない?

T  :2のまとまり??どういうこと?

たいし:ここにあるよ。横に囲んでいって。

C  :あ~!4のまとまりもあるんじゃない?

C  :たしかに。

T  :ちょっと待ってね。2のまとまりはいくつあるの?

C  :10こ!

T  :りょうたさんが、最初にまとまりをたすと数が分かるっていっていたけれど。

C  :2+2+2+…+2=20!

T  :なるほど。2のまとまりが10こつくれたんだ。こうやって並べていた人は少なか ったんだけど、並べるとなんかいいことがあるのかな?

ゆ き:こっちの方が、数や計算するときにパッとみて分かる。

あきと:答えを出せるまとまりがいくつもある。

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 このように、「並べる」という考えを意図的に指名したことで、「まとまりをつくる」姿が見られました。そして、数を数えるという場面に設定したことで、同数累加の考えも表出しました。

 これまで、「数える」の時は、5や10のまとまりがよいことを学んできた子どもたちですが、他のまとまりで捉えるおもしろさも感じることができたようでした。

 このあと、算数絵日記「あのね」を書かせ、本時の学習を終えました。子どもたちの記述には、次はチョコの数(12こ)のまとまりをしたいという記述が多かったので、それを扱います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

第1時の板書


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