数の世界を広げよう(数と計算の探究)研究発表会に向けて〜はじめに〜

公開日: 2026年1月21日水曜日

 算数科の津川です。

今年度の研究発表会は、中学校数学へと接続する単元を構想しました。

子どもたちは、演算によって数が拡張することをこの6時間で再体験していきます。中学校数学で初めに学習する単元は正負の数です。正負の数は、小学校範囲で学習する正の整数から減法の演算により拡張されたものになります。

負の数から始まる「数学の世界」は高学年の算数よりもさらに抽象的な世界となります。この先、方程式や関数、無理数などさらに抽象化していきます。そのような中、子どもたちは新たな数学に出合い続けます。

令和7年9月の教育課程企画特別部会では、「これまでの企画特別部会論点と全国学力調査結果、たつじんテスト調査結果を踏まえた次期指導要領への方向性の提言」の資料が慶應義塾大学名誉教授の今井むつみ先生から出されました。

ここでは、「標準学力調査で高位層にあっても、数の記号設置が充分でなく、概念の意味の理解が不足したまま「問題の解き方」を覚えているだけの生徒がいる」ことを指摘し、具体的には、「分数、小数、整数の対応づけがわかっていない」ことや「それぞれの数の記号が『量を表す』という理解が怪しい」ということも挙げています。

これは、数学の学習を支える小学校過程の算数における概念の理解が不十分であるからこそ起こり得るものなのではないかと考えます。つまり、中学校数学における新たな概念として更新し続けるには、しっかりとした算数における概念の土台をつくる必要があるということを意味しています。これから子どもたちは、新たな数学と出合うと同時に様々な公式とも出合うことでしょう。

私自身も中学校数学において「いろんなことを覚えなければならない」という数学全体のイメージにより、数学の学びが苦しかったことを覚えています。しかし、高校数学に出合った際にそれぞれの数式には意味があり、それらの意味を理解することで、そこからまた他の数式へとつながっていくことを感じました。その瞬間、数学の世界がモノクロからカラーの世界へと移っていったような感覚になりました。このように、数式をただの記号の羅列として見るのではなく、一つ一つの数式のメッセージを受け取ってほしいなと思っています。そうすることで、これからも豊かに学び続ける子どもたちの姿が生まれるのではないかと信じています。そのためにも、新たな概念の基礎となる概念をしっかりイメージできるようにし、新たな概念もまたつながりをもってイメージができるようになる、いわゆる「ブートストラッピングサイクル」を単元の中で起こしていきたいと考えています。


あと3ヶ月後には、中学校で新たな数学の学びへと旅立つ、今の時期だからこそ、計算の性質に伴う数の意味の広がりから、もう一度それぞれの意味を整理てほしいと考えています。また、概念だけではなく、問題解決の方法についても整理することができるようになってほしいと考えています。単元の中では、既習事項だけでなく未知の事象とも出合うように設計しています。その状況で、これまでの6年間で子どもたちが働かせてきた数学的な見方・考え方を働かせ合い、新たな状況でも互いに方法を探り合う中で、道を切り開いていけることを実感してほしいなと思っています。


ここまで、今回の単元づくりにおけるスタートとなる思いを書かさせていただきました。ここからは、具体的な単元構想についてお話をしていこうと思います。

そのお話に関しては、今回中心となる「99個のリンゴゲーム」が鍵になっています。説明がやや長くなると思いますので、次のブログにて説明をさせていただきます。


最後までお読みいただきありがとうございました。

算数科 津川



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