めざせ!カウントマスター 第15時(ファイナル)
公開日: 2024年3月27日水曜日
「めざせ!カウントマスター」の単元の第15時の様子をお伝えします。
T:今日は、最終回になります。今、皆さんは、ある数を考えていましたね。
C:108
めあて:108ってどんな数だろう?
T:クリップハンティングで108を作ってみようか?
じゃんけんで勝った方が1回だけクリップハンティングしようか?クリップはそのままにしておいてね
C:勝ったほうだけ?
T:そう。クリップの数は数えて、そのままにしておこう
※ペアでじゃんけんをして、クリップハンティングをしている。
そうま:104だった
たける:122だった
なつき:102だった
T:そうま君、104個だったって言ったけど、108作るにはどうすればいい?
C:あと4個増やせばいい。
T:たける君、122だったんだね。どうしたら108になる?
C:減らす
T:いくつ減らせばいいの?
そうま:14個
T:どうやって考えたの?
そうま:122-14=108
T:この式の意味分かる?
ともや:108よりも122って大きいでしょう?だから、ひかなきゃいかないでしょう?間のところが14になっている。
T:14という数は、合っているのかね?
C:合っている。
たいぞう:ちょっとそれと違うんだけど、まず、2置いといて20じゃん。それから10ひいて、110じゃん。そこで、2ひいたら108になる。
そうし:僕だったら、122から2をひいて、120から2ひいて118でしょう?そこから10ひいたら108だね。
T:みなさん、クリップの数を108にしようか?もしたりない人は袋から出してね。
T:この間、ひろたか君、すごくおもしろいこと言ったでしょう?何だった?
C:108は、同じ数でわけられるか?
たける:108-54すれば分かる。
きみこ:54と54になる。
T:どうやって54と54って考えたの?
れな:まず、100を分けたら、50と50でしょう?8を分けたら4と4でしょう?50と4で54でしょう?54と54になる。
T:54と54、108個のクリップが本当に分けられるか確かめてみようか?
たける:これで確かめるには、出た数をどっちともたして108になったら分けられたということ
T:これ(54)とこれ(54)って同じ数だよね?ひろたか君、まず、分けられるということが分かりましたね。
C:でも、まだいっぱいある
きみこ:まだまだたくさんある。違う数だったらある。
C:もうないよ
C:あるかも
C:45と45と45
そうま:ダメだ。120超える
※そうま君の考えが伝わっていないように見取ったので、黒板に45と45と45書く
C:超えた
C:超えてる
C:45と45で90だから・・・
T:残りはいくつなの?
C:18
T:他に同じ数ずつ分けられるかな?
C:分かんない
T:皆さん、降参でいいですか?
C:電卓ないの?
T:残念ながら電卓は、この教室にはありません。このクリップの108を使ってもいいし、教科書のどこを見てもいいから、同じ数に分けられるかやってみようか?
C:多分、分けられないよ
※クリップを操作したり、教科書を見たりしながら考えている。
しょう:分けられたよ
れんと:これ(教科書)載ってないよ。
T:皆さん、降参だね
C:降参
T:そんなに簡単に降参しないでよ
※モニターにクリップの108を見せる。
T:飴玉を2人に分ける時は、こうやって分けるじゃないですか?
こうやって分けていったら、何個ずつになるの?
C:54と54
※108を3等分するように実際に分けるのを見せる
T:飴を何人に分けようとしている?
C:3人
T:こうやって、同じ数ずつ分けられるか考えてみようか?それとも降参する?
C:降参しない
※3人ずつに分けている
C:分けられた
C:分けられない
※机のスペースでは、108個のクリップを3等分して36個ずつを作るのが難しかった。
T:皆さん、何も言わなかったんだけど、何で先生は、108という数を作ろうと言ったか分かる?
C:先生は、108歳だから
T:それ、違うでしょ
ひろたか:確か、誰かの記録が108だったから
T:確かに108を出した人がいるけど、違う
C:えー
C:トライスポーツ(体育委員会の企画活動)で、縄跳びをした数が108回だったから
T:違う
C:108回も跳べるの?
かなた:1年1組と1年2組と1年3組の人数をたした数が108
T:つまり、1年生の人数ということだね?1年生の人数が108人ということだね。
C:そうだよ。108人
C:あー!!36で分けられる(1クラスの人数)
T:実は、108という数は、皆さんにとって、とても身近な数なのです。1年生も108人、2年生も108人、3年生も108人、1学年の人数が108人なのです。
しょう:ということは、36で分けられる
T:何で36で分けられるの
しょう:全クラス36人だから
C:先生、ズルしてる!
T:先生は、ズルしてない。
※108をきれいに並べている紙を見せて、3等分するように線をひく。
C:本当だ!
T:実は、108という数は、もっと分けられるよ。もし分かったら教えてくれる?
算数日記
<そうし>
今日、ぼくは、最後何でそうま君がすぐ計算できたかがよく分かりました。なぜかというと122から14個減らせばいいからです。
<れんと>
ぼくは、今日、算数の時に、18ずつで108ができるのかなあと思いました。
<しょう>
ぼくは、36で分けられるなんて、びっくりしました。
<ゆう>
ぼくは、36と36と36の部分がすごくびっくりしました。いろんな数を試したけど、おもいつきませんでした。
<ともや>
今日は、最後に108は、1年生の人の数ということを知ったし、108は、3つでも分けることができることを知りました。
<きみこ>
今日、最初、54と54だけだと思いました。それは、50+50=100で、4+4=8で108が作れるからです。そして、108は36個ずつに分けられるのを初めて知りました。
<ななこ>
私は、今日、ともや君の考えが分かりました。なぜかというと50+4=54をして2個合わせたら108と答えがすぐ分かりました。
<すずこ>
私は、108を36を3個で分けられると知った時、36をまた同じ数に分けようと思いました。でも36は、分けられないと思いました。
子どもたちの日記に、「3年生のお姉ちゃんに聞きました」やお家の人といっしょに分けたりして、その結果を紙に書いて持ってきている子がいました。
今回、子どもたちの数感覚を豊かにするというねらいのもと、本実践を行いました。子どもたちは、10のまとまりを作ることの良さを見いだし、2つの数を関係付ける見方を養い、1つの数をいろんな見方で見るという経験を積むこともできました。子どもたちが数の世界に没頭する姿は、正に、私たち算数科が目指した「自ら『数学的』に探究する子ども」の姿そのものでした。試行錯誤しながら、一生懸命考えた子どもたちに敬意を表すると共に、子どもたちの頑張りに心から拍手を送りたいと思います。
本実践を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
熊本大学教育学部附属小学校 算数科 東野 臣祐
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