かけ算(1)〜かけ算との出合い〜 「どうやったら数えやすいの?」

公開日: 2023年9月28日木曜日

 なぜ、私たちはかけ算を日常で活用するのでしょうか。たし算からかけ算へと数の世界を拡張するきっかけとして大切なのは、同数累加の簡潔に表現したパターンでのかけ算だと考えます。今回は、子どもたちが簡単に数を数えようとする際に、まとまりを意識して乗法的な見方で構成を考えることをねらいとしました。

 

授業の冒頭、子どもたちに上のカードを12秒だけ、大型テレビに提示しました。



提示した途端、お菓子の種類や色、形に注目する子どもたちや数をひたすら数えようとする子どもたちもいました。どのようなお菓子があったかを確認した後、実際に何個あったか聞いたところ、子どもたちは困っている様子でした。

 

C「いろいろな形があったし、バラバラだったから数えにくかったです。」

C「もう少し長い間見たかったです。」

C「綺麗に揃えてたらわかりやすい!」

C「形ごとに分けてみたい。」

C「列に並べるといいんじゃないかな。」

C「形ごとにまとまりをつくって並べるといいんじゃないかな。」

C「先生!タブレットに送ってください。」

 

タブレットで配付すると、子どもたちは様々なまとまりに目を向けていきました。

自分で見出したまとまりをつくるために動かし出した子、わかりやすいようにまとまりごとに丸を描き込み出した子、自分のまとまりに合わせて数字や数式を書き込み出した子なども出てきました。


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授業の中盤では、それぞれのまとまりを共有していきました。

C「あーそういうことね。」

C「色ごとに分けてるんじゃない?」


C
「色ごとと形ごとに分けてるよ」

C「数ごとに分けてるね」

C「確かに、2、2、2、2、4、4、4、4、で分けてるよ。」

友達がつくりだしたまとまりに対して、どのような意図をもって動かしたのか思考する姿がありました。


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C「他にもあります。結構わかりやすいと思ってるよ。」

C「確かにわかりやすい」

C「ちょっと自分のと似てる」

C「形ごとに分けてる」

自分のまとまりとの共通点などを探しながら、考える子も出てきました。


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まとまりを数式で表している子も複数いたため、それぞれのまとまりを数式で表すことができるのかを問いました。

T「計算の式も書き込んでいる人がいますね。」

C「4+4+4+2+2+4+4=24」

C「計算だと面倒じゃない?」

C「同じようにすると、最初のカードは、2+2+2+2+4+4+4+4」

C「次のやつは、4+4+4+4+4+4+4+4+4」

C「もっと簡単に表せる!」


加法でそれぞれの状況を表すと式が長くなることから、「計算することは大変だ」と考える子や、まとまり次第では、12+12と簡単に式に表せると気づいた子もいました。また、乗法的にすでに見ることができる子が、たし算の計算だと面倒になるということから、新しい計算があると言い出す子も出てきました。

 

 次時では、かけ算にクラス全員で出合い、それぞれのまとまりをかけ算で表す学習に入っていきます。
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