がい数を使って伝えよう~ミニ新聞で読書冊数向上プロジェクト~⑤
公開日: 2023年7月5日水曜日
がい数の単元,5時間目です。
本時では,前時の終末で「目標を設定していくために何月を参考にするとよいか?」と問いかけたことを基に,8~10月の読書冊数の合計(8・9月の読書冊数3154冊,10月の読書冊数3720冊)がだいたいどれくらいになるのかを考えていきました。
前時で低・中・高学年の現状をグラフに表していく際,多くの子が計算した後に概数に表していた中,りささんが,概数に表して計算していたことを想起させました。
このことから,A:概数にして計算する,B:計算して概数にするの2つの方法に,どんなよさがあるのかを考えていきました。
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T:A(概数にして計算する)がいいと思った人,どんな感じになった?
ふみや:3154を百の位で四捨五入して切り捨てられて,3000になって,3720 は,7だから切り上げになって,4000だから,3000+4000になって,約7000さつになる。
りょうた:3154を5を四捨五入して3200で,3720の2を四捨五入して3700で,約6900冊。どうしてこれにしたのかというと,千の位までの概数にすると,正確な数に近くて,計算しやすいから。
T:Bでやった人いる?
だいき:たしたら,6874になって,千の位までの概数にして,百の位を四捨五入したら,7000。Aは2回がい数にしないといけないけど,Bはたしたらその数を概数にするだけで1回でいいから。
T:どんなところがどっちでもいいと思う?これ,AもBも正確なのかな?
こうた:正しく計算しやすい。
りょうた:いや。本当の数と数字が近い。
こうた:それもあるかもしれない。
りさ:あーはいはい。
りょうた:6900だと計算した6874に近いから,正確。
T:近いってことが分からない人がいたけど
みさき:位は一の位に近づくほど,本当の数に近くなる。千の位だと遠い。
はる:ちょっと違って。本当の数とがい数にした数の差が少ない。
T:あ~差が少ないっていいよったね。これを使ってたね。(教師が数直線を提示)
りさ,はる:あ~それそれ。
T:どことどこが近い?
はる:6874と6900。
T:差はどれくらい?
C:26。
りさ:6900−6874=26
T:どっちがいいのかな?
C:どっちでもいい!
T:それじゃあ,低・中・高で調べてごらん。
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子どもたちは,話し合う中で,それぞれの方法のよさを語っていきましたが,概数にして計算するAのよさをあまり感じていないようでした。そこで,たす数が4つある低・中・高学年の数値をがい算することを促しました。
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T:たしかめてみたかな?AとBどっちがよさそうですか?
C:A!
あいな:概数から計算したら,繰り上りとかあってめんどくさいけど,がいすうにした後は,3000+4000=7000で簡単に求められた。
あつと:Bは,4つとかより20だといちいち四捨五入していたら面倒だし,正確さもあるから,Bがいい。
りさ:正確さはAもある。どっちも同じ数になることもある。
みさき:いや,Bの方が近くなった。
だいき:Bの方が近くなるんですよ。
みさき:低学年でしたんだけど,正確な数が1774なんですよ。Aでやると,1800で,Bですると,1780になった。
T:てことは,計算しやすさはAだけど,手間を考えても正確な数に近いのはB。
だいき:そういうこと。
よしと:うん。そう。
だいき:結果が変わらないこともある。
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子どもたちは,4つの数を計算していく中で,それぞれのよさを感じ取っていったようでした。
授業の最後に,「今日は,現状を把握するために『四捨五入』でがい数にするっていっていたけれど,目標を設定するときには,『切り上げ』「四捨五入』『切り捨て』のどれがいいと思う?」
と問うと,切り上げ:11人,四捨五入:2人,切り捨て:10人程度でした。また,「どれでもいい」と言った子も多くいました。
次時では,「どっちでもいい」と言った子たちが,目的を意識しながら,それぞれの処理のよさや特徴を考察できるようにしていきたいと思います。
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