6年 比 「くじ引きゲームをプロデュース!」第2時
公開日: 2025年5月14日水曜日
算数科の津川です。
2時間目になりました。
この時間は、前時の最後の時間に出てきた、「比率」という言葉を明らかにすることで、比と比の値を知る時間として設定しました。
この黒板の右側にある、3つの色のレシピの共有から始めました。
T「これ何か覚えてる?」
C「卵焼きの・・・」
C「同じオレンジで」
C「オレンジはオレンジでも薄さが違う」
C「(1班のは)本当は(赤)2滴と(黄色)3滴でもできるけど・・・」
C「比を変えたら意味がないんじゃない?」
C「もしかしたら黄色の濃さが変わってくるかもしれないよ」
T「今、比って言葉も出てきたけど、比率っていう言葉も昨日出てきたよね。比率ってなんだと思う?」
C「何対何とか・・・」
C「量の割合のことかな」
ここで、比率について考えるために、3つ班のの比をそのまま取り扱うのではなく、7班の赤2滴、黄色5滴のオレンジ色に焦点を当てることにしました。
T「この7班の赤が2、黄色が5ってどういう意味ですか?」
C「黄色が3滴多いです」
C「黄色の割合じゃないかな?」
C「2:5?」
C「比率は・・・」
T「黄色が高いって言ってるけど、黄色の割合ってどのくらい高いの?」
C「7分の5」
C「2:5だから・・・、3かなあ」
C「3滴多いってことだよ」
C「黄色を1としてみないといけないから・・・」
赤と黄色を比べるための様々な見方が表出しました。
ここから、「7班のオレンジの比率を考えよう」と課題を設定していきました。
課題を「比率を考えよう」とした点において、子どもたちが活動するのに、わかりにくい課題になってしまっていたと感じています。すぐにわり算や分数で表す子や、比を用いて表している子、手が止まってしまっている子と様々でした。
子どもたちから割合に関する多様な表現を引き出そうと考え、あえて課題の抽象度を上げようと設定しました。しかし改めて、課題を解決するために子どもたちが行う活動が明確になっているか、子どもの目線に立って考える必要があるように感じました。
ここから、昨日と同じ班の様子を紹介します。
しんじ「えーっと比率について2:5=?あっ7かな?基準は?」
しんじ「赤が2だから、差を見ればいいのかな?」
やはり、どうアプローチするといいか困っている様子でした。ここで、1人の子がアレイ図のようなものを描いていたので、下の写真の部分を共有しました。
T「これは黄色が5分の2多いってこと?」
5分の2という表現が出てきたので、この分数が表す意味がなんなのかということにさらに課題を焦点化しようとしました。
しんじ「え、ちょっと5分の2っておかしくないか?」
れいと「いや、反対なんだよ。赤の方が5分の2なんだよ。黄色の赤の方が少ないから」
しんじ「黄色は赤の2分の5だね」
なつき「どういうこと?」
れいと「赤が2で黄色が5だから、赤が少ないから2÷5で・・・」
ここで、別の班の考えを全体で共有していきました。
C「黄色を1と見た時に、1って黄色が5個あるから5分の5なんですよ。そうなった時に、赤は2個しかないから、5分の2ってことになります。」
C「1つの(赤の)◯は5分の1ってことだよ」
ここで、わり算の式と改めてつなげて、5分の2を割合という言葉でラベリングし、何が比べる量で、何が基にする量なのかを確認していきました。
さらに、比の記号を伝え、それぞれが表す意味を確認しました。そして、これまで分数で表してきた「5分の2」を先ほどの比とつなげることで、比の値についても確認していきました。
この後、7班以外のオレンジ色を表していた1班と9班のオレンジの比とその比の値を求めました。
最後に自分たちの昨日作った色に戻り、それぞれの色の比を求める活動を行いました。
この時間の算数図日記です。
小数を用いて考えている子もいました。今回は、黒板で分数のみを大きく共有しましたが、このように小数の方が比べやすいと感じ、ノートに表現する子もいました。両方の側面から割合についてアプローチすることができたなとも思っています。
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