かけ算(1)〜かけ算との出合い〜 「どしたらかけ算で表せるの?」4時間目

公開日: 2023年10月4日水曜日

  前時に子どもがつくりだしたまとまりから、かけ算を見出す活動を行いました。そして、自分たちでつくったまとまりは、かけ算で表すことができると実感した上で、1時間目につくっていたそれぞれのまとまりをかけ算で表す活動を行いました。その時の算数日記で次のように振り返りを書いていた子がいました。



この算数日記を書いた子のカードがこの状態でした。



C「この形ではかけ算では表せない」

T「なぜかけ算では表せませんか?」

C「たし算だったら表せるかもしれないけど、今のかけ算の範囲では表せない。」

C「4のまとまりや2のまとまりがあるから、違うまとまりなのでかけ算はできません。」

C「青と赤の中身の数が違うからかけ算ができないね。」

T「どうすればかけ算ができそうかな?」

C「動かして、同じまとまりをつくればかけ算はできます。」


 すべて同じ数のまとまりどうし、つまり同数累加の状態ではないから表すことができないと子どもたちは考えます。そこから、同じ数どうしのまとまりの状態に動かすといいと気づいていきました。

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C「同じまとまりをつくりました。4つのまとまりが6つ分で4×6に表せました。」

C「似ています。丸いクッキーを動かしました。同じ色の四角いクッキーのところに動かすと、4つのまとまりが6つ出てきます。」


多くの子どもたちは、2つのまとまりをつなげて4つのまとまりをつくり出すことで、かけ算の状況を生み出していました。



・・・



C「全部真っ青になってる。」

C C「2、2、2、2、2、2、・・・」

C「2のまとまりになってる。」

T「このまとまりで考えた気持ちはわかる?」

C「最初のかけ算ができなかったカードは、赤が4のまとまりで、青が2のまとまりでした。」

C「赤だと4×6のまとまりになる。」

C「青だったら、2×・・・2×12になる」

C「10を超えてるからダメじゃない?」

C「超えても良いと思うよ?」

C「超えてしまう時もあると思う・・・」

 「かけ算は九九である」と思っている子どもたちは、10を超えるかけ算が存在することに疑問をもち始めます。しかし、2のまとまりが12こあるため、今までの考えから行くと10を超えるかけ算もあるということを納得しているようでした。

・・・

T「どうしたらかけ算で表せるかな?」

C「まとまりを作るといい。」

C「2か4のまとまりみたいに、同じまとまりをつくると良い」

C「たとえば、このクッキーで言うと、同じ色とか同じ形でまとめると同じ数のまとまりができるよ。」

子どもたちは、最初に配られた、かけ算で表すことができずに困っている友達が赤のまとまりと青のまとまりに分けて考えていたことに着目して、赤のまとまりのみ、青のまとまりのみで表すかけ算のパターンを考えていきました。



この時間には、もう一人かけ算で表すことができずに困っている子がいたので、その子のカードも共有しました。




 このカードに対して、以下の二つの考えを発表した子がいました。

C「どんな分け方をしてるのだろう・・・」

C「下は8×3で表しています。」

C「私も同じ式になったよ。」

C「上は12×2になってます。」

まず、子どもたちが動かした新しい考えをモニターに映し出して、そのまとまりから考えたかけ算を予想する活動を行いました。それにより、つくったまとまりを意識しながらかけ算の式とまとまりの状況を関連付けようとする姿がありました。配られた友達のカードをもう一度、新たに見出したまとまりを目指して動かすことにより、新たなかけ算の形で表すことができることに気づいていきました。



 この時間では、動かす以外にもかけ算で表すことができると気づき始めている子も出てきています。次の時間では、その考えを取り上げてかけ算で表す方法についてもう一度検討していくことにしました。
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