図を使って倍の見方を広げよう~小数のわり算④~

公開日: 2024年2月5日月曜日

 ついに小数のわり算も最後の時間となりました。

本時では、わり進みのわり算の習熟を図るために、みんなで問題を解いていきました。その過程で「小数の倍」につながる考えが出てきたので、紹介します。

まず子どもたちは7÷5に取り組んでいきました。

T:この間出た考えはどれも使えそうかな?

と問うと、

C:できると思います!

と反応したので、「じゃあ確かめていこうか。」と言って7÷5に取り組んでいきました。

この数値設定については次のようなねらいがありました。

前時で6÷4=1.5について考えたときに数直線で1目盛り0.5にする考えがありました。これはあいかさんが、「6÷4=1あまり2」としたときに、あまった2の4等分として1目盛り0.5にしたのですが、「あまった部分の1目盛りを小さくする」考え方は、小数倍を捉える活動につながっていきます。(小数倍を捉える際には、「0.1にあたる大きさの○○倍」とするために、「あまった部分を10等分する」ことが必要です。)

そこで、1目盛りが0.1になる数直線で解決できるような数値設定にしました。

多くの子が筆算で解決していたため次のように問いかけていきました。

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T  :筆算やさくらんぼ算でできたんだね。そういえば、この間の考え方は
    どの方法でもできるって言っていたけれど、数直線が出てないね。
    できないの?
きりと:できません!
ひろ :できないんじゃ…。
C  :いや、できると思います!
(それぞれで数直線をかいてやってみる)
せいは:ぼくは、まずは1を半分にして…(1目盛り0.5の数直線をかく)
    そのあと、残った2は、目盛りを0.5じゃなくて、0.4にして
    できました。
ゆうた:え?それって大変じゃない?0.1が20この方がいいんじゃ?
T  :どういうこと?
ゆうた:だから、1目盛りを0.4じゃなくて0.1にすればもっと簡単。
C  :あ~なるほどね。確かに。

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このあと、1目盛りを0.1にしていた、ゆきさんのノートをみんなで見て、
その1目盛りを0.1にすることについて確認しました。
また、数直線をかく時間のときに、こうたさんが次のような考えを発表しま
した。

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こうた:ぼくは、数直線はできなかったけど、長さで考えてみて、(5cmと
    7cmとかいたテープをかく)7cmのテープの5cmは同じ1つ
    じゃないですか。それであまった2cmを、5mmの4つにします。
    この4っていうのは、5cmを10等分して5mmだから、4も
    10等分して0.4。これを足したら、1.4。
Ca :あ~!/すげえ。/え?意味わからん。
T  :え?分かった子がいるの?自分で説明できる?
たいし:いやぁ。説明はちょっと難しい。

こうたさんの考え

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こうたさんは、おそらく「倍の見方」に近い考え方をしています。5cmの1つ分、5mmの4つ分という、いくつ分かを求めているからです。このこうたさんの考えを私が確認して整理していきました。でも、他の子どもたちにとっては説明することは難しいようでした。

「小数の倍」の学習を通して、「あの時、こうたさんが言ったことってこういうことか!」のようにつながると嬉しいなと思います。

いよいよ次時は、小単元「小数の倍」の第1時です。提示の仕方を工夫しながら、子どもたちが「差の見方」「倍の見方」で、2つの数量の関係を見出せるようにしていきます。

そして、「1.8倍ってどういうことなのだろう?」という問いをもたせることができるようにしていきます。


本時の板書



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